秋田県の山

秋田駒ヶ岳

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藤里駒ケ岳

白神山地の一角にあり、花の湿原を楽しむ

藤里駒ケ岳(ふじさとこまがたけ)・1,158m
駒ケ岳という名称の山は、全国に18あります。この山は、青森県と秋田県にまたがる白神山地の一角にあり、通称藤駒岳と愛称されています。 名称の由来は、山腹の残雪がちょうど駒、つまり馬の形になり、それが麓の農作業の目印になるところにあります。この名称のつけ方は、全国の駒ケ岳に共通するものです。 頂上から約300m下に、田苗代(たなしろ)湿原(藤駒湿原ともいいます)が広がっています。夏になるとニッコクキスゲ、ウラジロヨウラク、スミレサイシン、ザゼンソウなどの高山植物が花開きます。 頂上部は細長い稜線になっていて、視界が開け、世界遺産の白神山地が眼下に広がります。

田代岳

高層湿原のある水田信仰の霊山

田代岳(たしろだけ)・標高1,178m
田代岳は、田代町の北端、青森、秋田の県境近くに位置する休火山で、白神山地に属しています。雷岳(1,128m)、烏帽子岳(えぼしだけ、1,133m)、茶臼岳(ちゃうすだけ、1,086m)の三山と連峰を形成しています。 田代岳を中心とする山岳及び山麓、早口沢・岩瀬沢両沢の大川目渓流一帯の1,855haは、昭和50年1月11日に県立自然公園に指定され、自然を愛する多くの登山客に親しまれています。 田代岳は昔から水田信仰の霊山であり、青森県南津軽地方や秋田県北部地方の農家の人々は、毎年半夏生(はんげしょう、7月2日)に岳詣りをし、9合目に広がる高層湿原の池塘(ちとう)に生育するミツガシワの成育状態をみて、その年の稲作の豊凶を占うという伝統的習慣をいまも守っています。広大な高層湿原には大小約120の池塘が散在しており、その池塘を「神の田」といい、早生、中生、晩生田に区分して、そこに成育するミツガシワを「稲っこ」と称して占います。 田代岳の南面の大川目渓谷は景観にすぐれ、糸滝、五色の滝、傘滝、二階滝、三階滝などがあり、イワナ、ヤマメの宝庫です。

森吉山

雄大な眺望と幽玄な渓谷美を満喫

森吉山(もりよしやま)・1,454m
森吉山は、森吉町と阿仁町の境界にある典型的なアスピーテ火山です。 2回の大きな火山活動を経て、いまの山容になりました。1回目の噴火では、直径約2.5kmの噴火口ができ、一ノ腰(1,265m)、前岳(1,308m)、檜葉倉岳(ひばくらだけ、1,326m)、カンバ森(1,188m)などの外輪山が形成されました。2回目では、火口の中央に向岳(むかいだけ、1,454m)ができあがり、これが主峰となっています。 頂上からは、はるか遠くに鳥海山や男鹿半島、日本海の雄大な眺めをじっくり楽しむことができます。 森吉山はそれほど大きな山ではありませんが、古くから地元の人たちの信仰を集めてきました。前岳には、森吉神社が祭られており、神の霊が宿るとされている岩の塔があります。 森吉山の南東には立又(たちまた)渓谷があり、そこに安ノ滝があります。安ノ滝は、標高およそ900mから水が落下するという、大変に規模の大きな滝です。付近一帯は原生林に覆われ、神秘的な雰囲気を残しています。春はベニツツジが咲き、秋は一面紅葉となり、自然美をこころゆくまで楽しむことができます。 広大な山域には100種を超える高山植物が生息し、ブナや杉の原生林が残されています。また本州ではめずらしいクマゲラの棲息地としても知られています。 森吉山には江戸時代の大旅行家、菅江真澄が少なくとも2回、訪れています。1回目は、享和2年(1802)の10月、真澄が49歳のときです。2回目は文化2年(1805)のことです。それぞれ「雪の秋田根」「みかべのよろひ」という紀行文を残しています。

秋田駒ケ岳

4つの峰が並び立ち、ゆったりとした山容

秋田駒ケ岳(あきたこまがたけ)・1,637m
駒ケ岳という名称の山は、全国各地にたくさんあります。この秋田駒ケ岳は、秋田県と岩手県の県境に、南北に長く延びる奥羽山脈に位置します。 本来は円錐火山(コニーデ)の山ですが、周囲に山並みを連ねているために、山容に際立った特長はなく、ゆったりとした印象を与える山です。 山上には最高峰の男女岳(おなめだけ、1,637m)と、男岳(おだけ、1,632m)、女岳(めだけ)、横岳(1,583m)が並び立っており、この四つの山を総称して秋田駒ケ岳と呼んでいます。 女岳は、昭和45年の突然の噴火でできあがった山で、いまでも微弱ながら硫気をあげています。 男女岳山いただからは、田沢湖を一望のもとに見下ろすことができます。 秋田駒ケ岳の山麓は、冬はスキー場として賑わい、夏にはそのリフトを利用して、軽快な山登りを楽しむことができます。

鳥海山

「影鳥海」と高山植物を楽しむ

鳥海山(ちょうかいさん)・2,237m
鳥海山は、秀麗な山容を誇るコニーデ型火山です。鳥海富士、出羽富士の愛称で、多くの人に親しまれています。秋田県側から見ると、ほとんど年中雪をいただいています。日本海からわずか15kmの位置にあり、天候によっては山の影が日本海に浮かび、その神秘な景観は「影鳥海」と呼ばれています。 鳥海山の1,000m以上の山域は、積雪が30mにも達し、そのため年間降雨量が世界でもあまり例を見ない12,000?个鯆兇┐襪箸い錣譴討い泙后? 山頂は二つの円錐状成層火山からなり、ひとつは笙ケ岳(しょうがだけ)と月山森(がっさんもり)などからなる外輪山で、西鳥海と呼ばれています。鳥ノ海という火口湖を眼下に眺めることができます。 もうひとつは、七高山(しちこうさん)や伏拝岳(ふしおがみだけ)、行者岳、また新たに隆起した新山(しんざん)などの山群です。 鳥海山は秀麗な独立峰の火山なので、ふもとの人々からは火を噴く荒ぶる神・大物忌(おおものいみ)の神がすむ山として畏敬されていました。いまでも行者岳の近くに、大物忌神社が祭られています。 鳥海山は高山植物の宝庫です。ミヤマキンバイ、イワギキョウ、ガンコウランなどとともに、この山を代表するチョウカイフスマが、白い雪渓のかたわらに可憐な花を咲かせます。

和賀岳

原始の美しさを残す孤高の山

和賀岳(わがだけ)・標高1,440m
和賀岳は、東北地方の背骨にあたる奥羽山脈に位置しています。それほど高い山ではありませんが、山頂までの距離が長く、人を寄せ付けない厳しさをもっています。 岩手県の西のはずれにある沢内村あたりから奥羽山脈を仰ぎ見ると、手前に槍の穂先のような高下岳(こうげだけ)が見えます。その背後に山頂をのぞかせているのが、和賀岳です。したがって和賀岳に登るためには、高下岳南麓の沢を選ぶか、北側の尾根伝いにアプローチするしかありません。いずれのルートも鬱蒼としたブナの原生林の中を進み、秋口になるとクマが出没することもあります。 和賀岳山頂は、夏ともなると、シャクナゲ、ニッコウキスゲ、ミネザクラなどが咲き乱れ、一面のお花畑となります。山頂には色彩があふれ、眼下にはブナの原生林が雲海のように広がり、自然がつくる原始の美しさを満喫することができます。

虎毛山

アスナロヒバと頂上湿原を楽しむ

虎毛山(とらげやま)・標高1,432m
それほど高い山ではありませんが、北面や東面に環境省が指定した原生流域が3,620haも広がります。原生流域というのは、人為的影響の入っていない河川の流域で、1,000ha以上まとまっている地域を指します。文字通り太古の昔からの原始の姿が、この山の周りには残されています。 虎や寅の字がつく山や峠は全国にいくつかありますが、この山はそのなかで最も高い山です。寅の年になると、全国から多くの登山者が押し寄せます。秋の紅葉の季節になると、山肌が寅の皮のように見えるという人もいます。 標高480mくらいまでは車で近づくことが可能です。したがって登山する標高は1,000m弱、距離にして7?劼曚匹任垢?、途中急登が続き、初心者には少しハードな登りです。山頂は秋田県ですが、山域は秋田、宮城両県に広がっています。 山頂までの途中に、アスナロヒバが群生し、そこを登りきるとブナ林が広がります。 頂上の東側には1haほどの湿原が広がり、ヒナザクラ、チングルマ、イワイチョウなどが咲き誇ります。また東側にそびえる栗駒山が、その美しい山容を湿原の水面に映してくれます。