Thirteen-fri [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons
鹿角市・花輪ばやしとは
「花輪ばやし」は秋田県の北東部、鹿角市花輪で8月19日~20日に行われる夏祭りです。日本三大ばやしにも数えられる祭り囃子と、豪華絢爛な屋台のエネルギッシュなお祭りです。
鹿角市の代表的な民俗芸能であり、1978年、秋田県無形民俗文化財に指定されました。さらに、2014年には「花輪祭の屋台行事」として国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年には「山・鉾・屋台行事」のうちの1件としてユネスコ無形文化遺産にも登録されました。
花輪ばやしの歴史
鹿角市の中心市街地である花輪地区の総鎮守、土地の守り神「産土神(うぶすな)さん」として古くから地域の信仰を集める、幸稲荷神社の祭礼において奉納される祭礼ばやしです。
囃子の起源は平安時代末にまず笛による曲が形成され、後に太鼓や鉦、三味線が加わったと考えられています。また、祭りが現在のような形となったのは神明社(六日町に鎮座)における御輿の購入記録より、江戸時代の末期(文化文政の頃)と考えられています。
1960年からは、花輪神明社の祭礼が幸稲荷神社の祭礼と同じ日に合わせて行われるようになり、里の神(花輪神明社)が山からの神(幸稲荷神社)を迎えるという新たな祭りの意味が生まれました。
花輪ばやしの日程
8月19日~21日未明にかけて行われる花輪ばやしの大まかな日程である。
一日目
19日午後5時半、御旅所に向かって各町内自慢の金箔、総漆塗りなどが施されている豪華絢爛な屋台が出発する。御旅所で祭り開始の挨拶が行われ、今度は駅前広場に向かって屋台が練り歩く駅前パレードとなる。屋台は続々と駅前広場へと入っていき、鹿角花輪駅駅前に全町内の屋台が揃うと円陣を組み、囃子の共演や審査が行われる。駅前での催しが全て終了するといったん、各町内に向けてパレードが行われた後、今度は20日午前0時から稲村橋及び枡形へと向かう朝詰パレード、枡形行事における神事と続き、明け方にかけて再び各町内に戻る。
二日目
日中の自主運行の後、同日午後7時からは赤鳥居詰パレードが行われ、再び駅前広場に屋台が集結する。その後、赤鳥居(組丁)へと進行して赤鳥居行事が催され、祭典の終了は21日午前3時頃と2日間ほとんど眠らずに行われる。